事故やスポーツで怪我をした!重要な応急処置とは
歯が折れたり抜けたりする原因は、様々なものがあります。交通事故や転倒、スポーツによることも多々あります。歯が折れたりぐらついたり、抜けてしまった場合には焦ってパニックになってしまう方も多いのではないでしょうか?
今回は、怪我やトラブルが起きた場合の対処法についてです。
歯の外傷は主に3つ
歯の外傷は主に3つに分類することができます。
①破折(歯折)
いわゆる、歯が折れることです。歯折は、歯冠部(歯茎から出ている部分)が折れている場合と、歯茎の下に隠れている部分が折れている場合があります。
治療法
基本的に、欠けてしまったところは修復を試みます。固定できない場合や破損が大きい場合には抜歯を行います。なお、損傷が歯髄というところに達している場合には、冷たい水が滲みたり痛みが出ることがあるため、歯髄を除去することもあります。
②脱臼
歯根部あたりにある歯を支えている靭帯が傷ついている状態です。歯がぐらぐらしたり抜けてしまいます。なお、脱臼には「亜脱臼」と「完全脱臼」があります。
亜脱臼の治療について
亜脱臼の場合、歯がぐらぐらしている状態ですが、歯槽部まで動きはありません。そのため、歯の位置がほとんどずれていないのであれば、様子を見ることになります。ただし、歯のずれが大きい、噛み合わせがおかしい場合には正しい位置に固定する必要があります。
完全脱臼の治療について
完全脱臼については、歯が抜けてしまっているか抜けてしまいそうなくらいぐらぐらしている状態です。完全脱臼は、「永久歯」か「乳歯」かによって治療法が変わります。
【永久歯の場合】
歯が浮いてしまう、もしくはめり込んでいる、位置が横にずれている場合には正しい位置に固定します。抜けてしまった場合にはくっつくかどうかを試します。うまくくっついた場合には、1〜2ヶ月ほどすれば噛み合わせも戻るようになります。
【乳歯の場合】
歯が外側に倒れたり、下にある永久歯の邪魔をするようにめり込んでしまっている場合には、固定もしくは抜歯を行います。ただし、真っ直ぐ下に潜り込んでいたり内側に倒れた場合には自然に出てくるケースが多いため、何もせずに様子観察します。
応急処置について
では、実際に歯が抜けてしまった場合にはどういったことをすれば良いでしょうか。ご自身だけでなく周囲の方、お子さんなどにトラブルがあった場合でも対処できるように頭の中に入れておくと良いでしょう。
①抜けた場合
歯が抜けた場合は、できるだけ口の中で保存します。戻せるならば、元の位置に戻しましょう。なお、歯が汚れてしまっても洗ってはいけません(汚れをとる、水洗いなど禁止)。
これは、歯の周囲にある歯根膜という繊維を損傷しないようにするためです。なお、どうしても洗う必要がある場合には牛乳やコンタクトレンズの保存液などを使うようにして、間違っても水道水は使わないようにしてください。また、口の中で保存することができない場合には冷たい牛乳などに入れて歯科医院へ持っていってください。どうしても牛乳がない場合には食品用のラップでも問題ありません。ティッシュに包むことも避けてください。
②できるだけ早く歯科医院へ
折れた歯の保存は、牛乳で12時間、コンタクトレンズの保存液で48〜72時間と言われています。最も、折れたりトラブルが起こった時点ですぐに最寄もしくはかかりつけの歯科医院へ連絡していただき、すぐに受診するようにしてください。
③口の中は触らない
歯が欠けた部分は、場合によっては神経が出てしまっているなどして細菌感染を起こしやすいことがあります。そのため、手で触ったりガムで詰め物をする、自分で消毒することは絶対に避けてください。なお、歯茎などから出血している場合には圧迫止血を行ってください。また、出血している血は飲み込まずに吐き出すようにしましょう。
治療法について
治療法等については、患者さんに合わせて最適なものを考えて実行します。基本的にはすぐに受診していただくことが大切ですが、来院前にはご一報入れていただき、怪我の状況や時間帯、詳しい内容などをお聞かせいただけると助かります。
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